2016年1月26日火曜日

79羽:これが進化なのか?できれば『メガ進化』じゃなくて『テラ進化』がいい。

人類最初の霊長類。
それは、樹上生活のおかげで発達した知能(視力の発達、手の使用から脳が発達)で生き延びることができた、と考えられている。
樹上生活から草原の生活に移行したヒトの祖先は直立歩行を始めた。
手を着かず二本足で歩くようになると、さらに手が活用できる。指紋のあった手は物をしっかり握り、様々な道具をつくることに適していった。
単に滑り止めだった指紋のおかげで、人類は便利な道具をつくり、さらに知能を発達させて、草原で生き残って今の繁栄につながっていると予測されている。


30年前、バック・トゥ・ザ・フューチャーで近未来を再現し、昨年次々とそれらが実現していったのを見たことがあるだろう。
ホバーボード。
ナイキの自動靴紐。
指紋認証によるロック解除。
などなど。
タイムマシン以外は実現可能なまでに技術は発展していきている。

iphone6も例外ではない。
ロック画面は指紋認識で解除できるようなっている。

しかし、最近、
「もう一度試してください」。
iphone6の黒画面が俺の指紋を拒絶する。
もう一度試すが、
「もう一度試してください」。
そして連続3度目、
「パスコードを入力してください」。
指紋を認識せず、結果パスコードを入力する羽目になる。

それが幾度も続いた。
さすがにうんざりした。だから、指紋の設定をやり直した。
が、それでも認識されない時がたまにある。
約2年の間に、認識機能が壊れているのか。

疑うべく事は他にある。

スーパーへ買い物に。
買い物籠を左腕にぶら下げ、右手にはリマインドしておいた購入リストを携帯に表示させながら闊歩する。
週に1度、または2度しか外に出ない。
出不精だからな。
だから、購入リストを買う店舗ごとにリマインドしておき、まとめて購入するのが俺の買い物日常なのだ。

レジを済ませ、購入品をレジ袋へ詰める。
手早く詰めたいが、レジ袋が滑ってなかなか開かない。
隣の買い物客は普通にレジ袋を開けて詰め込んでいる。
「いや、そういう置き方したら潰れるって。」
横目でチラ見しながら、俺はレジ袋を開く行為自体にしどろもどろすることがしばしばある。
指を舐めて湿らせれば容易く開くのだろうが、そんなオッサンめいた事はしたくない。
「はぁぁぁ~。」
気合と共に熱く発した吐息で親指と人差し指を湿らせ、レジ袋を開ける事を余儀なくされる。
これは、もう癖になった。
レジ袋の会社さん。顧客重視で簡単に開くよう開発してくれ。

どうしてあんなに密着されてくっついてんだ。


いや、逆に俺の指紋がなくなっているのか。
心配になり手の平を、指を見つめる。
そこには短い生命線と、枝葉の様に横線が広がる頭脳線がくっきりと彫られている。
多分俺特有の年輪の様な指紋もある。

しかし、携帯、レジ袋の件を考えると、俺の指紋は薄れて行っている気がする。

もしかしてこれは、ダーウィンの進化論の逆。
誰かの後退論じゃないのか。
俺は霊長類から後退し、始祖鳥、鳥類へと変わるのか。

腕は翼へと変化し、手足の指は鉤爪へと変わる。

頭脳は大人、手足は鳥類。
その名も、名万事屋『ガルーダ』。

『ガルーダ』。
インド神話に登場する炎の様に光り輝き熱を発し、神の乗り物である神鳥。
単に鷲の姿で描かれたり、人間に翼が生えた姿で描かれたりもするが、基本的には人間の胴体と鷲の頭部・嘴・翼・爪を持つ、翼は赤く全身は黄金色に輝く巨大な鳥として描かれる。

俺の退化した行く末は、神の存在領域。

まさかな。
単なる乗り物だろう。

または、これが突然変異から起こる進化であると仮定する。
しかし、神ではない俺は単なる乗り物扱いであることは免れない。

退化にせよ進化にせよ、トゥクトゥク並の『乗り物』だろう。


正体不明の指紋の薄れ。
それは、文明の発展に着いて行けず、置き去りにされる運命が待っている。

「あぁ。やっぱり俺は昭和な人間なんだ。」
ヒビ割れこそしていないものの、乾燥され尽くした手は虚しさを体言している。

置き去りは諦めるから、一度だけでも言わせて。
コナン君みたいに。

「頭脳は大人、手足は鳥類。
その名も、名Vehicle『トクトク』。」
ギィィィーーー、バタン。

キマッタ。

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