脳内で警告音が鳴り響く。
しかし、口には出さない。
「大丈夫。」
自己暗示で警告音を「安寧」で上書きを重ねる。
されども、事は起きてしまった。
「きゃー!」
ダンナの声が部屋中を駆け巡る。
「ごめんなさい。」
続いて、ムスメのボリュームのない謝罪の声が。
振り返ると、神器に水が。
『神器』
俺の神器、ノートパソコンに水が掛かっていた。
俺の脳内は炎上。
しかし、顔面蒼白。
ダンナはネットサーフィン。
ムスメのお絵かき途中で事件が起きた。
興奮しムスメが振り回したノートがコップに当たり、中の水がパソコンに撒かれたらしい。
気を静めるように、歯磨きを続ける俺。
対して、
「タオル、タオル!」
仰ぎ見るダンナ。
「ポッカーン。」
絵に描いたようなアングリと口を開きっぱなしのムスメ。
蝿が入っても気づかない程の放心状態。
蝿が入っても気づかない程の放心状態。
タオルを放り投げ、対処方法を見守った。
ムスメはテーブルを。
ダンナはパソコンを拭き始める。
そして、意味の分からない行動に走る。
ネット画面を開き電源を入れたまま逆さまにしながら、タオルでパソコンの叩き拭きを始める。
我慢できず、歯ブラシを加えたまま口が開く。
「触れんなーーーー!!!」
歯磨き粉と共に、怒号が噴出する。
そして、即座に指示を下す。
「パソコンの電源を落とす。電源ケーブルを抜く。それ以外は触るな!」
取り敢えずの応急措置を言い渡し、台所へ去っていった。
パソコンを叩き拭きする人を初めて見た。
昭和のテレビの様に叩いて直る代物ではない。
デリケートに扱うべき存在。
電化製品で共通して言えること。
一番恐ろしいのは、水による内部、電源のショート。
叩けば叩くほど、中に水が入っていく。
染み込ませながらゆっくり水気を拭き取る。
携帯でも同じことが言える。
電化製品では鉄則中の鉄則。
浅はかにもダンナは「叩き拭き」という行為を選択している。
俺よりパニくっていた様だ。
俺は、自力で自制心を保とうと、パソコンを後回しにし、台所を片付けながら、幾度となく深呼吸を繰り返す。
数度、顔を平手で打ちながら、炎上した頭を冷やす事を繰り返す。
10分は経った頃合。
理性を抑え込み、静かに伝える。
「緊急時その一、即座に電源を切る。」
「その二、コンンセントから切り離す。」
「その三、バッテリーを取り外す。」
「その四、ノートパソコンの画面を開いたまま叩き拭きをした場合、万が一落とした場合、画面が折れるという二次災害も有り得る。だから、画面を閉じる。」
「その五、パソコンはデリケート。HDDなら叩いた衝撃でデータがぶっ飛ぶ可能性がある。SSDに換装しているからまだしも、吸気構のファンが遣られる可能性もある。絶対に叩くな。」
怒りを静めきれていないかもしれない、冷徹な声で対処法を伝えた。
しかし、説明しながら再度湧き上がる憤怒。
抑えきれず、追撃を吐いてしまう。
「お前の会社では、パソコンに対する対処法とかマニュアル化してないのか。大手企業なんだろ。」
「常識で覚えておけ。」
任せておけずに、自分で行動を開始する。
「携帯でも同じこと。覚えておくといい。」
吐き捨てた。
対処しながら、電源は即座に入れられない。
夜間での乾燥を試みる。
折角、やり始めた希望が、新たな欲望が芽生え始めた矢先の昨日の事件で台無しになる。
『神器』なくしては、話にならない。
もし失ってしまったら、今のパソコンより更に高スペックのパソコンの購入に至る事になる。
けれど、到底購入など許されるはずもない。
購入して、5年経つ器神。
しかし、尚も現役。
さすが、ゲーミング用のパソコンは処理速度が異常に早い。
新作で売りに出されているパソコンより性能は劣らない。性能面だけで言えば無敵に近い。
カスタムにカスタムを重ね、自分仕様に仕立て上げた。
過去に一度、HDDから壊れた。
生きていたのはCPUのみ。
友人O氏の協力を得ながら自力で直した。
壊れたHDDをSSDにグレードアップし、OSから入れなおした。
ようやくのこと、今の高スペック状態まで持って来た。
思い入れのある、大事なパソコン。
本体の重量が重いのは少しナンセンスだが、それを除けば新作に目移りはしない。
一度家電屋で新作を薦められたが、
「ゴメン、俺のパソコンのスペックはそんなにへたれてないから。むしろ、これ使えねぇよ。」
店員を一掃したこともあった。
こぼれたコップは俺のもの。
そこの場所に置きっぱなしにしていた俺も反省対象の一員だ。
「気をつけような。子供はどういう行動に出るかは分からないから。」
意気消沈するダンナを励ますように言葉を掛ける。
言葉は返ってこない。
だいぶ落ち込んだ様子だった。
無言のまま足早に寝床へ去っていった。
一夜経ち、見事にバグもなく今まで通り起動する神器。
「不幸中の幸いだわ。」
一安心した、一家。
今、俺が出来ることは日記を書くことのみ。
良くも悪くも、ノンフィクションで続けると決めた日記。
偽りのない情報を、下らない日常こそが奇跡であることを読者に伝えたい。
365羽、1年間の日記を書き終えた時、俺はどう変わっているのか。
未来を遠目に見据えながら、復活したパソコンと対峙する。
「まだまだ世話になる。だからこそ、『お前に命を吹きこむ。だから応えてくれ!』。」
脳内で想像する悪夢は、時として現実へと変わる。
直感、先見力から養われるものだとも言われる。
でも、子供の頃から持っていた様な変な能力じみたもの。
最近、その変な力が再度覚醒しつつある。
自分を信じて、口うるさいかもしれないが、ヒューマンエラーを未然に防げるように、助力していかなければ。
社会でも同じ事が言えるだろう。
ハードのエラーはしょうがない。
しかし、ソフト、ヒューマンエラーは良き教育、良き指導、良きフォローで生かすも、殺すも出来る。
ビビってしまってエラーを気にし過ぎるな。
フォローは自己も含めてみんなが助力してくれる。
仲間を信じよう。
そして、己の存在に自信を持てよ。
俺は、自力で自制心を保とうと、パソコンを後回しにし、台所を片付けながら、幾度となく深呼吸を繰り返す。
数度、顔を平手で打ちながら、炎上した頭を冷やす事を繰り返す。
10分は経った頃合。
理性を抑え込み、静かに伝える。
「緊急時その一、即座に電源を切る。」
「その二、コンンセントから切り離す。」
「その三、バッテリーを取り外す。」
「その四、ノートパソコンの画面を開いたまま叩き拭きをした場合、万が一落とした場合、画面が折れるという二次災害も有り得る。だから、画面を閉じる。」
「その五、パソコンはデリケート。HDDなら叩いた衝撃でデータがぶっ飛ぶ可能性がある。SSDに換装しているからまだしも、吸気構のファンが遣られる可能性もある。絶対に叩くな。」
怒りを静めきれていないかもしれない、冷徹な声で対処法を伝えた。
しかし、説明しながら再度湧き上がる憤怒。
抑えきれず、追撃を吐いてしまう。
「お前の会社では、パソコンに対する対処法とかマニュアル化してないのか。大手企業なんだろ。」
「常識で覚えておけ。」
任せておけずに、自分で行動を開始する。
「携帯でも同じこと。覚えておくといい。」
吐き捨てた。
対処しながら、電源は即座に入れられない。
夜間での乾燥を試みる。
折角、やり始めた希望が、新たな欲望が芽生え始めた矢先の昨日の事件で台無しになる。
『神器』なくしては、話にならない。
もし失ってしまったら、今のパソコンより更に高スペックのパソコンの購入に至る事になる。
けれど、到底購入など許されるはずもない。
購入して、5年経つ器神。
しかし、尚も現役。
さすが、ゲーミング用のパソコンは処理速度が異常に早い。
新作で売りに出されているパソコンより性能は劣らない。性能面だけで言えば無敵に近い。
カスタムにカスタムを重ね、自分仕様に仕立て上げた。
過去に一度、HDDから壊れた。
生きていたのはCPUのみ。
友人O氏の協力を得ながら自力で直した。
壊れたHDDをSSDにグレードアップし、OSから入れなおした。
ようやくのこと、今の高スペック状態まで持って来た。
思い入れのある、大事なパソコン。
本体の重量が重いのは少しナンセンスだが、それを除けば新作に目移りはしない。
一度家電屋で新作を薦められたが、
「ゴメン、俺のパソコンのスペックはそんなにへたれてないから。むしろ、これ使えねぇよ。」
店員を一掃したこともあった。
こぼれたコップは俺のもの。
そこの場所に置きっぱなしにしていた俺も反省対象の一員だ。
「気をつけような。子供はどういう行動に出るかは分からないから。」
意気消沈するダンナを励ますように言葉を掛ける。
言葉は返ってこない。
だいぶ落ち込んだ様子だった。
無言のまま足早に寝床へ去っていった。
一夜経ち、見事にバグもなく今まで通り起動する神器。
「不幸中の幸いだわ。」
一安心した、一家。
今、俺が出来ることは日記を書くことのみ。
良くも悪くも、ノンフィクションで続けると決めた日記。
偽りのない情報を、下らない日常こそが奇跡であることを読者に伝えたい。
365羽、1年間の日記を書き終えた時、俺はどう変わっているのか。
未来を遠目に見据えながら、復活したパソコンと対峙する。
「まだまだ世話になる。だからこそ、『お前に命を吹きこむ。だから応えてくれ!』。」
脳内で想像する悪夢は、時として現実へと変わる。
直感、先見力から養われるものだとも言われる。
でも、子供の頃から持っていた様な変な能力じみたもの。
最近、その変な力が再度覚醒しつつある。
自分を信じて、口うるさいかもしれないが、ヒューマンエラーを未然に防げるように、助力していかなければ。
社会でも同じ事が言えるだろう。
ハードのエラーはしょうがない。
しかし、ソフト、ヒューマンエラーは良き教育、良き指導、良きフォローで生かすも、殺すも出来る。
ビビってしまってエラーを気にし過ぎるな。
フォローは自己も含めてみんなが助力してくれる。
仲間を信じよう。
そして、己の存在に自信を持てよ。
0 件のコメント:
コメントを投稿