2016年1月12日火曜日

65羽:持つべきものは友よ~(ジャイアン)

俺は出不精。
外に出る事は、ほぼない。
相当の出不精。


そんな俺に救世主がきた。
しかも女性(?)だ。

第40羽『偽りの女子会』に登場した、女性Bと女性Dの来客。
来客というより痴(おこ)がましくも召喚させて頂いた。

用件は、俺の散髪。
自分で切っていたはずの髪の毛がいつの間にかずいぶん長くなり、バリカンでは捌(さば)けなくなっていた。
絡み合う髪。
そして千切れる。
長さにうんざりしていた。

しかし、金は無いし、いや正確には脱色を除外しても、髪を切る金が勿体無い。
ケチンボ。

そこで、女性D(美容師)の力を借りて、いや、強制施行して頂き、斬髪。
ただ暇でついて来た女性B。

話に寄るとDはA、Cにも声をかけていたらしい。
ACは仕事で来れなかったそうだ。

安堵。

うちが女臭くなるとこだった。


来て早速家の中の散策を開始する二人。
髪切りだけではなく家も見たかったらしい。

D:「いいなぁ。家、いいなぁ。」
B:「家、建てたいなぁ。」

いやいや、Dは俺より先に建造してるだろ。
そして、B、お前は先に結婚しろ。

見物が終わり、切ってもらえるかと思いきや、二人して化粧始めちゃったよ。

もう、見守るしかなかった。
しかし、女性の化粧シーンは滅多に見られないから凝視。

ダンナも勿論化粧はする。
しかし、彼女達より手は込んでいない。
しばし、観察。


へぇ、つけまつける。
そうやってつけるんだ。それ、ボンド?
おぉ、つけまを上に伸ばしてる。
伸びるねぇ。
伸ばすねぇ。
伸ばしすぎじゃね。
ほぉ、美容液みたいなの着けてテカテカさせるのね。
おぉ、ストーブの熱で髪の毛をカール。クルクル。
へぇ、チーク。くるくる。

久しぶりに見るガチ化粧。
グルグルだった。


やっと切って頂ける事に。
リビングで散髪。
初体験だ。
切った髪が地面に落ちないようにする、フードみたいなのを着て切る。

「どんな髪型にする。」
「寒いから伸ばしたいし、痛んでるから、そこらへん適当に。」
「整える感じでやるよ。」
「よろしく。」

髪の毛に水をシュッシュッ。
あれって水道水なのね。
Dは勝手に水を汲みに台所へ。
自由でOK。

「ってか、櫛が通らないんだけど、ここ跳ねてるし。」
「あぁ、痛みすぎてね。外に出ないし、まぁ、いつもこんな感じ。」

一方、Bはまだ化粧中。

「後髪、右側切れて短くなってるからそれに合わせて切るよ。あと、重いから剥(す)くよ。」
「おう。」

されるが儘(まま)。

Bは化粧中。

「サイドは?」
「うん~、後に流す時もあるから程ほどで。」
「おう。」

Bはカーリング中。

前を揃えて直ぐに終わった。

さすが、プロ。
手際がいい事で。

頭を流して、髭を剃って鏡を見る。
スッキリ。

その間にDは掃除機をかける。
Bは分からない。
至れり尽くせりでありがたい。


お礼にコーヒーを淹れる。
一応、コーヒー系の資格を持っている。

たまたま、昨日ダンナの実家から頂いた水出し用の挽き豆を使う。

水出し用を湯で淹れる。
邪道技。

適切な準備を終え、久しぶりに淹れる。
まずは、豆の挽き具合と風味の確認。
挽き豆に適した湯温と入湯速度を考える。

今回の豆は、極細挽き。
温すぎると酸味が出すぎる。
熱すぎると苦味が出すぎる。
ちょうどいいのは91度くらいだろうか。
だから、一度沸騰したお湯を数秒置いて冷ます。
入湯速度は気持ち速め。
速すぎるとコクが出ない。
遅いと渋みがでる。

豆の産地、状態によって淹れ方を変える。

「美味しい!どこのコーヒー?」
「あ、タリーズ。」


どこぞのコーヒーでも淹れ方一つで美味くも不味くもできる。
美容師も同じだなぁ。
客の頭と毛質で判断してんだな。

手に職。
Bは手に余るほどのスキルを持つ。
その中には俺が喉から手が出るほど欲しい、カラー系スキルもある。

いつしか、会話に花が咲き女子会となった。
一応、俺男子。
手に職で盛り上がる。

持ってて損はないかもしれない。
今一番欲しいスキルは、文才。かな。

12時過ぎ、仕事を終えた二人は後味良さ気に去っていった。


切ってくれたD、ありがとう。
またコーヒーを飲みに来い、B。

またのご来店をお待ちしております。

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